じっとしていても涙がじわっとあふれてくる。そんな症状が特にお年を召した方に多いようです。 涙は、上まぶたにある「涙腺」という所で作られ、目の表面を潤した後、目頭にある「涙点」という所から吸収され、涙小管、涙嚢、鼻涙管を通って鼻から喉の奥へと流れ出ていきます。当然涙の量が多過ぎれば、目からあふれますし、逆に少な過ぎれば、目の表面は乾燥してしまいます。つまり、絶妙なバランスの上に、涙は成り立っている訳です。
 このバランスをコントロールしているのは、涙点や涙小管・涙嚢による涙のポンプ排出機能です。まばたきによって、涙小管内が陰圧になり、目にたまっている涙を吸引することにより、涙の排出量をコントロールしています。加齢により目の周りの筋肉が緩んでくると、このポンプの力が弱くなって、出ていく涙の量が減ってしまう訳です。この場合、残念ながら症状を和らげる特効薬はありません。
 ただし、実際に涙道のどこかが詰まりかけている場合は、涙道を拡張したり、再建したりする手術によって症状が改善することがあります。赤ちゃんでは、生まれつき鼻涙管に薄い膜が張ったまま生まれてくることがあり、必要に応じてブジーと呼ばれる針金のような物で、膜を開通させます。そのほか、流れ出ていく涙の量は正常でも、結膜や角膜の病気で涙の分泌が増えている場合は、それらの病気の治療によって治ります。
 一言に「涙があふれる」といっても、その原因はさまざまという訳です。


きたの眼科:北野保子院長
診療所では、場合により在宅医療、往診にも対応。電話予約、電話相談にも応じる。星ヶ丘厚生年金病院、そのほかの病院との病診連携を行っている。
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