尿管内に結石が詰まり、わき腹や背中が突然痛くなる「疝痛発作」については、前回お話しました。この痛みのつらさは経験者でないと分からないくらい激しく、脂汗がにじみ出て、時には吐き気を催すこともあります。
 痛みに対してはまず消炎鎮痛薬が用いられます。早い効果を期待して内服薬よりも座薬が選択されます。しかし、これだけで痛みが無くなることは少なく、その場合は尿管の痙攣状態を改善させる目的の注射薬やより強い鎮痛効果を持つ注射薬を使います。しかし、なかなか薬の効果が得られず、そうこうしているうちに自然と発作が治まることが少なくありません。
 疝痛発作に対して、安上がりでよく効く治療法が一つあります。それは「指圧法」です。痛い方の背中を、背骨から5センチほど離れた背骨と平行な線に沿って上から下へ順番に押してもらい、最も痛い部位を捜し、親指で5秒間ほど強く指圧してもらうことを3、4回繰り返します。私の経験では、多くの人で随分痛みがましになります。唯一の欠点は、独り住まいの人は使えないことです。私は一度、新幹線の中で疝痛発作を発症した急患をこの方法で治療し、JRから感謝状を頂いたことがあります。
 最後に重要なことを一つ。結石による疝痛発作を経験した人は痛みをすべて結石のせいだと誤解してしまう傾向がありますが、別の重大な病気で似た痛みが生じることもあります。痛みが生じたら、まず医師の診察を受けてください。指圧法は尿管結石の診断がついてから用いてくださいね。

泌尿器科部長 百瀬均院長 大山信雄先生
星ヶ丘厚生年金病院 
枚方市星ヶ丘4-8-1 TEL072-840-2641

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