6月、7月と膀胱瘤についてのお話をしてきましたが、おかげ様で何人かの方がこの記事を読んだことをきっかけにして、思い切って私の所を受診してくださいました。女性にとって泌尿器科は受診するのに勇気が要る診療科のようですが、この連載が少しでもお役に立っているのなら、うれしい限りです。
 さて、今月は膀胱瘤の治療についてご紹介します。膀胱瘤に代表される骨盤底弛緩症は、骨盤内の臓器を支えている組織が緩むことに原因があるので、残念ながらお薬で治すことは不可能です。飲むだけで内臓の位置が元に戻るような薬があれば、かえって不気味ですよね。内臓の位置を整えるには、やはり手術を行う必要があります。
 膀胱瘤や子宮脱の手術は、かなり古くから婦人科医、泌尿器科医、外科医などがいろいろな方法を考案してきました。このことは、取りも直さず満足できる優れた術式が無かったことを意味します。確かに、元々弱くなって緩んでしまった組織を使っていろいろと工夫しても、しっかりと臓器を支えるような形を作ることが難しいのは当然ですよね。
 しかし、最近大変優れた良い術式が開発されました。これは、弱くなった部分に合成線維を網目状に編んで作ったメッシュを当てて補強する方法です。しっかりとした物で膀胱を支えるので、従来の術式に比べて優れた治療効果があります。
 次回「ピンポン玉」と「なすび」の話の最終回では、この新しい手術について詳しくお話します。

泌尿器科部長 百瀬均院長 大山信雄先生
星ヶ丘厚生年金病院 
枚方市星ヶ丘4-8-1 TEL072-840-2641

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