今年も師走を迎えるようになりました。月並みな言葉ですが、本当に一年がたつのは早いですね。
 さて、先月から尿が出ない状態「尿閉」についてお話していますが、今回はもう少し詳しく説明するために、排尿をつかさどっている膀胱の働きからお話しましょう。
 膀胱は二通りの重要な働きをしています。一つは腎臓で作られた尿をためるタンクの働きです。ある程度の量の尿がたまったことを知らせるのが、おしっこをしたくなる感じである「尿意」です。
 もう一つの働きが、たまっている尿を一気に排出するポンプの働きです。タンクの働きが障害されると、十分な量の尿をためることができなくなり、尿が近い、尿が漏れるなどの症状が現れます。一方、ポンプの働きが障害されると、尿の勢いが弱い、力まないと尿が出にくい、排尿してもスッキリしないなどの症状が現れるようになります。
 このように分類すると、先月からお話している尿閉という症状は、尿が出ないわけだからポンプの働きが強く障害された状態だということが理解できますね。前回お話した急性尿閉は、突然ポンプが作動しなくなった状態なので、すぐに気が付くわけです。
 急性尿閉に対して慢性尿閉という言葉があります。これは、徐々に尿が出にくくなっていく状態で、言わばポンプの力が徐々に弱くなる様子を想像してください。慢性尿閉は急性尿閉に比べて気が付きにくく、また腎機能障害につながる危険性を有する点で要注意です。次回に詳しくお話しましょう。

泌尿器科部長 百瀬均院長 大山信雄先生
星ヶ丘厚生年金病院 
枚方市星ヶ丘4-8-1 TEL072-840-2641

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