子どもはもう高校も卒業し、今は大学生なのですが、自己中心的な言動が絶えません。このままでは、就職してもすぐに辞めさせられるのではないかと心配しています。

 自他共に認める自己中心的な私にとって、今回のご質問は、大変うれしい限りです。
現在、世間では自己中心的=わがまま、自分のことしか考えていない人と悪評高き性格として流布しています。また、それで周囲から批判を受けたり、翻弄されたりしているでしょう。
それでは視点を変えて考えてみましょう。われわれ人間は自己を中心として生きています。心理学では「自己」とは崇高で尊いものだと定義しています。「自己実現」「自己愛」「自己肯定」と…つまり自己とは生きていく上で中核を成す部分なのです。世に言う「アイデンティティー」と呼ばれるものですね。 その中で「アイデンティティークライシス(自己の危機状態)」という言葉があります。つまり自己を否定するあまり、自分の存在意義すら持てなくなり、自分を見失った状態です。他者のことばかり見つめて、自分のことが見えなくなって、心が迷子になってしまっているのです。他者中心で生きていくと、必ず迷子になります。心が病んでしまいます。
私は、世間で言われている、「わがまま、人のことは全く考えないという自己中心」については否定します。
しかし、前述の通り、自分自身を見失わないため、迷子にならないための自己中心的な生き方には大賛成です。自己を中核に生きてこそ、様々な判断、決断ができるのです。
どうか、自己中心的な子どもさんに、その生き方を全否定するのではなく、概念的に本来の自己中心はこうであるということを話してみてあげてください。

こころの教育Q&A 子どもの心理を知ろう
家庭教育専門カウンセラー 深田 昭一 さん
心理分析室 深田昭一事務所
TEL 06(6942)0605

大阪青年会議所会員(文化都市推進委員)
元暴走族から更生、教師を経てカウンセラーに転身。現在、カウンセリング、並びに各地での講演活動を実践。テレビ、ラジオなどにも出演。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

トラックバックURL

*

ページ上部に