動脈硬化によって冠動脈が狭窄しているため、心臓への血液供給が十分に行われていない病態が狭心症です。この狭心症の中で、冠動脈が狭窄していないにもかかわらず胸痛発作が起こる特殊な疾患があります。それが冠攣縮性狭心症(VSA)です。
VSAは血管が攣縮、すなわち縮んで狭窄することで血流障害が生じ胸痛を来たす狭心症です。本来血管は、ある程度収縮したり拡張したりすることで血流量の調整を行っています。その調整機能が障害され、極端に血管収縮することで起こるのがVSAです。血管が攣縮するのは夜中から朝方に多いと言われており、普通の狭心症が運動などの労作で胸痛を生じるのに対し、VSAでは夜間寝ている時や安静にしている時に胸痛発作が生じる特徴があります。
診断のためには、24時間心電図記録をおこなうHolter心電図で、夜間の胸痛発症時の心電図異常を見つけるなどがありますが、確定診断には心臓カテーテル検査で薬剤を使って冠動脈の攣縮を誘発する検査が必要になります。
器質的狭窄病変はなく、血管の機能異常によって生じる疾患なので、治療は薬物療法になります。血管を拡張させるカルシウム拮抗剤や硝酸剤などの服用と血管が収縮した時の血栓形成予防のための抗血小板剤が中心となります。
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循環器内科部長 鷹野 譲先生
日本循環器学会認定専門医・日本心臓病学会特別正会員(FJCC)・日本心血管インターベンション治療学会認定専門医
JCHO星ヶ丘医療センター
枚方市星ヶ丘4-8-1 TEL072-840-2641

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