心不全とは、正しくは病名ではなく病態を表しています。様々な心疾患により心機能が低下して、体が必要とする血液を心臓が送り出せなくなった状態をいいます。近年、高齢化に伴い心不全患者が増えてきていることが問題となっています。
従来心不全は、心臓の収縮機能の低下、すなわち心臓が動かなくなる状態を指していましたが、心臓の収縮する力は正常なのに心不全を発症する病態が知られるようになりました。これをHFpEFといって、心臓の拡張する力が低下することで心不全症状をきたすと考えられています。高齢者や高血圧を合併している人に多く、今では心不全の半数近くがHFpEFとの報告もあります。
心不全治療は、原因となる心臓病の治療を行うのとともに、主に投薬によって心臓の働きを助ける治療を行いますが、それでも心不全症状がコントロールできない場合、最終的な治療として心臓移植があります。
心臓移植を待つ間、重篤な心不全に対して補助人工心臓(LVAD)が使用されます。近年、植込み型のLVADが開発され、重症心不全患者が植込み型LVAD装着して退院できるようになってきました。心臓移植はドナーが少ないため、移植を前提としない植込み型LVAD治療(destination therapy)が注目されています。

…………………………

循環器内科部長 鷹野 譲先生

日本循環器学会認定専門医・日本心臓病学会特別正会員(FJCC)・日本心血管インターベンション治療学会認定専門医

JCHO星ヶ丘医療センター

枚方市星ヶ丘4-8-1 TEL072-840-2641

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

ページ上部に