救命処置~補足~

前回、目の前で人が倒れた時の心停止を疑っての救命処置のお話をしました。今回はその補足をします。
人が倒れた時に確認した方が良いことは、
「反応(意識)」と「呼吸」とされています。肩を叩いても反応(意識)がなければ①救急車を呼ぶ。
普段と同じような呼吸をしていないようであれば心停止と判断して②胸骨圧迫を行います。③AEDがあれば使います。
話をややこしくしますが、実は心停止になっていても、いびきのようなかすれた異常呼吸(死戦期呼吸という)をしていることがあります。反応(意識)がなく、ぐったりしたまま異常な呼吸をしている時は心停止と考えて対応しましょう。「脈」が触れれば心停止ではないことになりますが、「脈」の確認は実際には難しいので頼らないほうが良いとされます。
反応(意識)は無いものの、正常に呼吸している場合はそのまま救急車を待つことになります。数分間で反応(意識)が改善して正常回復する場合(一過性意識消失)もありますが、病院で精査が必要です。
突然人が倒れた時は私を含めて誰もが動揺して完璧なことはできませんが、一つ一つできることを考えて対応しましょう。
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救急科部長 竹中 洋幸
京都大学医学部卒
京都大学大学院卒
勤務歴:京都大学医学部付属病院、市立島田市民病院、康生会武田病院
専門分野:循環器内科

枚方公済病院
枚方市藤阪東町1丁目2番1号
TEL 072-858-8233

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