前回、心房細動という一般によく見られる不整脈についてお話ししました。この不整脈が起こるようになると、困ったことに脳梗塞の合併頻度がわずかですが高くなります。
心房細動の不整脈が出ている時は、心房(心臓の上側の部屋)の収縮ができなくなっています。心臓の機能のほとんどは心室(心臓の下側の部屋)が担っているので心機能的にはほぼ問題ありませんが、血液がよどんで心房の端に血の塊ができやすくなり、その一部が剥がれて流れていくと、どこかの動脈が詰まって、脳梗塞やほかの臓器障害が発生します(塞栓症)。
心房細動に関わる脳梗塞は高血圧・心不全・糖尿病・脳梗塞の既往・高齢といった条件が重なると発症しやすいことが分かっています。血液を固まりにくくする抗凝固薬を飲むことでかなり予防できますが、体のどこかで出血が起こると血が止まりにくいという副作用がありますので担当医とよく相談ください。
心房細動は加齢とともに発症・進展する要素が強く、なかなか完治はしないので薬物治療を受けながら、うまく付き合っていくことが大事です。カテーテルの治療もありますが、効果も限られていて高額で危険性もありますので担当医とよく相談ください。
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救急科部長 竹中 洋幸
京都大学医学部卒
京都大学大学院卒
勤務歴:京都大学医学部付属病院、市立島田市民病院、康生会武田病院
専門分野:救急・総合診療科

枚方公済病院
枚方市藤阪東町1丁目2番1号
TEL 072-858-8233

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