飲み込む(嚥下・えんげ)機能が低下すると飲食物や唾液をうまく飲み込めずに気管に入り込んで肺炎を起こすことがあり、誤嚥性肺炎と言われます。高齢者で好発し、繰り返し起こすことが多く、難渋する病気です。
急性脳疾患(脳梗塞・脳出血・クモ膜下出血など)の後遺症やパーキンソン病や認知症などの神経難病の症状が影響することもありますが、明らかな疾患がなくても加齢とともに嚥下機能が低下して誤嚥性肺炎を繰り返す場合が多いです。さらに痰を出す機能も低下して痰がうまく出せなくなると肺炎の治りも悪くなります。また、口腔内が非衛生だと細菌が繁殖して再発しやすくなります。
治療には単に抗生剤投与だけではなく、痰が出せるように吸入や体位変換をしたり、口腔ケアの実施などの工夫も大事になります。
繰り返さないように予防が肝要です。嚥下しやすいように食事を刻んだりとろみをつけたり、食事中の姿勢(前かがみが良い)と食後の姿勢(逆流・嘔吐予防のため、すぐには横にならない)に注意したり、口腔や喉を含めた体操も有効で、よくしゃべるのも良いです。身体機能を維持しながら元気に長生きするためには様々な工夫が大事です。
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救急科部長 竹中 洋幸
京都大学医学部卒
京都大学大学院卒
勤務歴:京都大学医学部付属病院、市立島田市民病院、康生会武田病院
専門分野:救急・総合診療科

枚方公済病院
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