吉田医療新聞:心臓カテーテル治療⑯

真夏日の暑い毎日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。今回は不整脈をカテーテルで根治してしまう「アブレーション」治療について説明します。
「カテーテルアブレーション」とは不整脈の原因となっている部分にカテーテルを使って通電を行い焼灼してしまうという治療法で、医学の進歩に伴ってここ十年で急速に発展してきました。「アブレーション」治療で不整脈を根治できれば、動悸や脈の乱れといった症状がなくなるだけでなく、お薬さえも飲まなくていいようにできるのも利点です。
治せる不整脈は、心房細動、心房粗動、心房頻拍、上室性頻拍といった脈が速くなるタイプのものが主でありますが、その中でも心房細動は高齢化社会において急速に増加しています。放置すると心臓の中に血の塊ができて脳梗塞などの血栓症を引き起こす要因となるため、「カテーテルアブレーション」で根治するメリットがより高い不整脈といえます。
ご高齢の方や何年も心房細動が持続しているような方は、「アブレーション」治療をせずに経過を見ていくこともありますが、その場合はお薬による脳梗塞予防が最も大切となります。

毅峰会 吉田病院(枚方市北中振3-8-14)
TEL 072-833-1831
循環器内科部長 木戸 淳道

京都府立医大医学部卒業
日本循環器学会専門医
日本心血管インターベンション治療学会専門医・施設代表医

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