多くの感染症疾患の中で、重篤なものの一つに髄膜炎があります。
神経組織の本体である脳・脊髄は髄膜という結合組織の膜で包まれています。この髄膜の中の髄液に病原体(ウイルスや細菌など)が入り込んで髄膜に炎症を起こすのが髄膜炎です。脳炎を合併して神経障害を来して重篤な後遺症を残したり、命に関わることもあり、注意が必要です。
髄膜炎の症状としては発熱・激しい頭痛・吐き気・嘔吐・頸部の硬直が特徴的です。重篤化して神経障害を来すと、まひ・運動失調・けいれん・意識障害などを伴ってきます。
幼児期や学童期になりやすいウイルス性髄膜炎では通常神経障害を起こすことはありませんが、ヘルペスウイルス・細菌・結核・真菌などが病原体の場合は神経障害を起こして重篤化しやすいです。髄膜の中は外部から病原体が侵入しにくく守られている分、一旦感染を起こすと治りにくい特徴もあります。
髄膜炎の診断は背中から腰椎の間に針を刺して髄液を採取し、検査して診断することができます。単なる風邪かと思っていたら、上記症状が加わってしんどくなってきた際は早期に医療機関を受診して相談ください。

救急科部長 竹中 洋幸
京都大学医学部卒
京都大学大学院卒
勤務歴:京都大学医学部付属病院、市立島田市民病院、康生会武田病院
専門分野:救急・総合診療科

枚方公済病院
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