高齢者で好発する病気に脊椎圧迫骨折があります。脊椎は重みを受けて体を支えていますが、加齢で骨密度が低下する(若年者の70%以下で骨粗鬆症の診断)と上下に押し潰される形で骨折します。
骨密度の低下は特に50歳を超えた閉経後の女性で進行し、65歳以上で脊椎圧迫骨折が好発します。尻餅をつく、咳込む、重い荷物を持つなどがきっかけになりますが、気付かないうちに骨折していることも多いです。発症直後を除いて安静時には痛みはなく、寝返り、起き上がるなどの体動時に痛みがあることが多いです。
治療は安静にして骨がくっついて安定するのを待つのが原則で、骨折部に負担をかけないようにコルセットを数か月間装着します。安静が保てないと骨折部位に新たな骨折が加わって病変が悪化します。改善が乏しければ手術も検討されます。脊椎圧迫骨折が多発すると胸部や腹部の上下の幅が短くなって、内臓が圧迫されて呼吸障害・腹部膨満・逆流性食道炎などを併発します。
骨粗鬆症予防に若いころからカルシウムや各種ビタミン(特にD・K)の摂取を意識したバランスの良い食事に留意することが肝要で骨粗鬆症になれば投薬が必要です。

救急科部長 竹中 洋幸
京都大学医学部卒
京都大学大学院卒
勤務歴:京都大学医学部付属病院、市立島田市民病院、康生会武田病院
専門分野:救急・総合診療科

枚方公済病院
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