吉田医療新聞:「早朝高血圧」に注意しましょう!

 平成が終わり、令和の時代となりました。今回は高血圧の中でも特に注意したい「早朝高血圧」についてお話します。
 私たちの血圧は一日の中で変動しており、昼に高くなって夕方から夜にかけて下がっていくことが一般的なのですが、中には夜間になっても血圧が下がらずに早朝にかけてさらに上昇する方や、夜間の血圧は下がっていても明け方になると急激に上昇する方がおられます。
 このようなパターンの高血圧を「早朝高血圧」といい、心筋梗塞や脳卒中の発症につながるため夜間・早朝の血圧コントロールが大切になります。対処法は、服薬内容を見直すこと、特に降圧薬を適切なものに変更し服薬時間を夜や就寝前に変えることが有効です。次に夜の深酒を控えること、酔っている時は血管が拡張し血圧は一時的に下がりますが、酔いがさめる明け方に血圧が急上昇しやすいからです。最後に寒さへの対処を。入浴前は脱衣所を暖かくし、目覚めたら布団の中で少し体を動かしてから床を出て、まだ朝晩は冷えるので何か1枚羽織るようにしましょう。
 「早朝高血圧」の発見には24時間血圧計の使用が最も有用で、外来で簡単にできますので、皆様も一度受けてみられてはいかがでしょうか。

毅峰会 吉田病院(枚方市北中振3-8-14)
TEL 072-833-1831
循環器内科部長 木戸 淳道

京都府立医大医学部卒業
日本循環器学会専門医
日本心血管インターベンション治療学会専門医・施設代表医

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