五十肩について 平成17年9月1日号

 今回は五十肩について。なぜ五十肩というかと言いますと、50歳~65歳までの人の発生が一番多く、続いて40歳代の人に多く見られるからです。時には四十肩という人もありますが、第二グループですから納得もできますね。
 急に肩が痛くなったり腕が上がらなくなり寝た時も痛くて眠れないほどで、大抵の人は自分も含め家族や友人にそのような経験をお持ちの方がおられるでしょう。原因は人それぞれ違いますので一般には言えませんが列挙しますと、
○肩峰下滑液嚢の癒着
○上腕二頭筋溝と上腕二頭筋長頭腱の癒着
○結節部付着腱の関節包合流部における壊死および炎症性変化
○棘下筋および肩甲下筋下層滑液嚢の癒着
○棘上筋の慢性炎症、腱の断裂、石灰沈着
○上腕の過度使用による筋腱終末部の過労
○滑液嚢に石灰沈着
 このように多くの原因がありますので、原因を一つに断定するのは大変難しいのです。ですから医者が診断書を書く時は「疼痛性肩関節硬着症」「硬着疼痛肩」「肩関節周囲炎」などと書きます。最後の肩関節周囲炎ならほとんどの原因を包括していますので、この言い方が一般的です。
 さて、石灰沈着性腱炎からくる局部腫脹や電撃性疼痛と前腕の前方および側方挙上運動制限と運動障害のこの五十肩を病院で治療するとしたら次のような処置になると思います。6か月未満の急性期にあっては可能であれば入院、絶対安静、鎮痛剤の投与、副腎皮質ホルモン注射、局所麻酔剤によるブロック注射が多く、最悪の場合は外科的手術を行う場合があります。
 また6か月以上経過した慢性期になると関節内外の癒着、回旋筋・回転筋の短縮、二頭腕筋長頭腱の癒着があるため理学療法、運動療法を主体にした治療で温熱療法なども加えています。  8月に兵庫県高砂から来た患者Yさんは、病院では「投薬と鍼・灸を受けただけです」と話していました。
 次回は肩痛関係で治療した何万人もの患者さんの治療法と併せて自分で治す方法を述べます。

吉見カイロプラクティック クリニック
吉見 猪之助院長
気功とカイロプラクティック療法で難病患者の施術も。毎水曜枚方駅前教室などで気功教室開催中。
東大阪市花園東町1の17の2 tel.072(961)4433
http://www.jin.ne.jp/yoshimi 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です