性感染症STD 2 クラミジア感染症  平成23年4月1日号

 性感染症STDについて、最初はクラミジア感染症を取り上げたいと思います。
 というのも、クラミジア感染症はSTDの中で最も多くの感染者がいるとされているからです。その数は全国で100万人以上と推定されており、中でも10代後半から20代前半の女性患者が増えています。
 この病気はクラミジア・トラコマチスという病原菌により、主に性行為によって感染しますが、女性、男性共に半数以上の方が無症状とも言われており、気付かないうちにパートナーへ感染してしまうことが多く見られます。
 1~3週間の潜伏期間の後、主に男性では尿道炎として発症します。症状としては軽い排尿痛や尿道の不快感が多く、さらさらした分泌物が尿道から出ることもあります。
 女性では子宮頸管炎や卵管炎を引き起こした結果、おりものの増加や腹痛、性交時の痛みなどが見られることがあります。適切な治療を受けずに経過した場合、不妊の原因になったり、妊婦さんでは産道感染の危険もあるという怖い病気です。
 診断は、男性の尿道炎の場合は尿検査だけで可能です。泌尿器科医にご相談ください。女性の場合は、まず産婦人科医に相談することをお勧めします。どちらの場合も、万一、感染が見付かった場合は、パートナーにも検査を受けてもらうことが大切です。

泌尿器科部長 百瀬均院長 大山信雄先生
星ヶ丘厚生年金病院 
枚方市星ヶ丘4-8-1 TEL072-840-2641

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