乱雑さを表す「エントロピー」が分かる実験!?

干していた洗濯物を取り入れた時、床の上にドサっと置くと乱雑な感じがします。それを家族のものに分別すると最初より乱雑さが減った感じがします。科学ではこの乱雑さを表わすのにエントロピーという言葉が使われます。部屋の中が散らかっているとエントロピーが大きく、整理して片付けるとエントロピーが小さくなったと表現します。
写真をご覧ください。袋の中に黄と赤のボールを10個ずつ入れて振った時の写真です。右と左の写真では、エントロピーは右が大きく、左が小さくなっています。
さて、どちらが最初の状態でしょう?答えは左の写真です。袋を振ると左から右へ変化しますが、逆はほぼありません。自然界の多くの現象は乱雑さが増える方向に変化します。これを「エントロピー増大の法則」と言います。
しかし、自然界にはエントロピーが減少する場合があります。その一つの例は生物です。生物は周囲から様々なものを摂取し、分別して自分のものにします。乱雑さが減少するんですね。でもそれは生物の体内での話。自分の部屋の中はそのままではエントロピー増大の法則に従うようです!!

過去コラムはコチラ→ http://www.mylife-np.com/koramu_kako/jikkenn.html

山田善春教諭 プロフィール
理科教諭や学生、社会人など、実験好きの人たちが集まるサイト「オンライン自然科学教育ネットワーク」の世話人。
http://www.onsen-web.org

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