【星降る丘から健康便り】耳鼻咽喉科⑤蓄膿症(副鼻腔炎)の治療について

鼻詰まりや鼻水という症状は、命にはかかわらないのですが長期間続くとつらく、普段の生活や仕事にも影響を及ぼします。鼻の病気というと鼻血や蓄膿症、アレルギー性鼻炎などが思い浮かびますが、中には喘息を引き起こしたり、鼻の炎症や腫瘍が、近くにある目や脳まで及ぶものもあります。
今回は蓄膿症(副鼻腔炎)の治療についてお話します。現在は良いお薬が多く開発されているので、通常の副鼻腔炎であれば内服加療で症状の改善を図れます。しかし、内服加療で良くならないケースは手術を選択することがあります。昔の手術は、口の中や眉毛の辺りを切って鼻の中にアプローチするのが一般的で、鼻の外を切るのでとても痛くて術後しばらく顔が腫れ、入院期間も約2週間〜1か月が必要でした。現在も病気によってはこのような手術を行うこともありますが、ほとんどは鼻の中から内視鏡(カメラ)を用いて手術が可能です。傷は外からは見えませんし、術後に腫れることもありません。術後にガーゼを詰める痛みはありますが、入院期間も3〜5日と短縮でき、軽いものでは日帰りでの局所麻酔で済みます。
病変を詳しく調べるためには内視鏡やCT・MRIなどの検査がまず必要ですので、鼻の症状が長く続く場合は耳鼻咽喉科を受診しましょう。
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髙安 幸恵先生
日本耳鼻咽喉科学会認定専門医
星ヶ丘厚生年金病院
枚方市星ヶ丘4-8-1 TEL072-840-2641

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