心不全による低酸素

今回は心不全のお話をします。低酸素から呼吸苦を来す原因に心不全があり、高齢者で合併が急増しています。
心不全は、心臓が自分にかかる負担に耐えられなくなった状態です。心臓は肺から血液を受けて、それを全身に送り出すポンプの働きをしていますが、それが十分にできなくなると、肺の血管に血液がたまって圧力がかかり、血管から水分が染み出て肺が水浸しになります。これが肺水腫または肺うっ血といわれる状況で、ときにあっという間に高度な低酸素を来します。
治療は心臓の負担を除くことで、心臓に戻ってくる血液量を減らしたり、心臓が血液を送り出すのに必要な力(血圧)を下げるようにお薬を使います。肺水腫が改善すれば呼吸苦は改善します。
高齢になると様々な要素が重なって心臓の機能が落ちてきます。心臓の負担が強くなった際に、突然、経験したことのない呼吸苦を自覚することがあるわけです。
次回は慢性心不全の管理についてお話しますす。
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救急科部長 竹中 洋幸
京都大学医学部卒
京都大学大学院卒
勤務歴:京都大学医学部付属病院、市立島田市民病院、康生会武田病院
専門分野:循環器内科

枚方公済病院
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