消化性潰瘍

胃潰瘍・十二指腸潰瘍は胃液が関係して消化管表面の粘膜が破綻して発症する病気で、「消化性潰瘍」と総称されます。
みぞおち(お腹の真ん中の上の方)の痛み・吐き気・気分不良・吐血・下血などの症状を起こし、健康な人にも比較的多く見られる病気です。
胃液には胃酸(塩酸)や消化酵素が含まれ、食物を細かく砕く強力な作用があります。胃液は本来、胃や十二指腸自体を溶かすこともできますが、表面の粘膜にある粘液や種々の化学物質がこれらを防御しています。
しかし、ピロリ菌の存在・お薬の影響・ストレスが関係して、胃液の作用が強くなったり、防御が弱くなることで粘膜が傷害されて発症します。その場合は、通常、みぞおちに痛みや違和感が出現し、押さえると痛みを感じるようになり、食欲が低下してきます。
粘膜が破綻するとその下にある粘膜下層が傷害され、血管が破れて出血を起こし、吐血や下血(血液は胃酸の影響でむしろ黒くなります)して、胃カメラで処置が必要になることが多いです。より深く筋肉層が傷害されると、ついには穴が開いて手術が必要なこともあります。
みぞおちの痛みが治まらない、吐血・下血を疑う時は、医療機関に相談ください。
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救急科部長 竹中 洋幸
京都大学医学部卒
京都大学大学院卒
勤務歴:京都大学医学部付属病院、市立島田市民病院、康生会武田病院
専門分野:循環器内科

枚方公済病院
枚方市藤阪東町1丁目2番1号
TEL 072-858-8233

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