枚方公済病院シリーズ:急性胆管炎

 急性胆のう炎は有名ですが、似て非なる病気に急性胆管炎があります。胆管は肝臓で作られた胆汁を集めて十二指腸に送り出す管で、その途中に胆のうが付着していて胆汁を濃縮します。
 胆管内の胆汁の流れがうっ滞すると細菌感染を引き起こして急性胆管炎となります。急性胆管炎は血液を介して全身に細菌が分散して全身状態を悪化させる敗血症を引き起こしやすく、急性胆のう炎よりも命に関わる可能性が3~10倍高いといわれます。症状は発熱・右上腹部痛・吐き気などで急性胆のう炎と似ていますが、より黄疸を合併しやすいです。
 胆汁うっ滞の原因の多くは胆管内にできた結石で、ほかに胆管内腫瘍や胆管周囲の腫瘍による圧迫、炎症による胆管狭窄などがあります。
 治療は抗生剤の投与のほかに胆汁うっ滞の解除が大事です。内視鏡を十二指腸の奥まで挿入して結石を除去したり、胆管チューブを挿入したり、皮膚の上から肝臓を通して胆管を穿刺したり、開腹で胆管にチューブの挿入などが実施されます。右上腹部痛、腹部圧迫による痛みの増強、エコー・CT・MRIでの画像評価、採血などで診断がなされます。
 経験したことのないお腹の痛みがあれば医療機関を受診しましょう。
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救急科部長 竹中 洋幸
京都大学医学部卒
京都大学大学院卒
勤務歴:京都大学医学部付属病院、市立島田市民病院、康生会武田病院
専門分野:救急・総合診療科

枚方公済病院
枚方市藤阪東町1丁目2番1号
TEL 072-858-8233

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