枚方公済病院シリーズ:偽痛風(ぎつうふう)

尿酸結晶が関節内で炎症を起こす痛風は有名ですが、高齢者では偽痛風という類似の急性結晶性関節炎をよく見かけます。
偽痛風はピロリン酸カルシウムの結晶が関節内で炎症を起こしますが、発症の誘因ははっきりせず、予防が難しいのが現実です。痛風は圧倒的に男性に多いですが、偽痛風は比較的女性に好発します。部位は膝関節が多いですが、肩・
足首・肘・股・首などほかの関節でもよく起こります。
特徴としては痛風と同様に局所の関節の痛みと腫れが強い上に、発熱や倦怠感など全身への影響が強いです。血液の炎症所見も高く上昇し、原因不明の発熱・高炎症所見の患者さんで疑われる病気の一つです。診断はX線写真で分かることもありますが、重篤な細菌性化膿性関節炎との区別が必要な時は関節液の穿刺採取と検査が実施されます。 根本的な治療は無く、通常は安静にして解熱鎮痛剤を投与しながら炎症が治まるのを待ちます。必要時は関節内にステロイド局所注射が行われます。多くは約10日間ほどで軽快しますが繰り返すこともあります。
直接命に関わる病気ではありませんが、高齢者にとっては大きな身体負担になるので症状をしっかり緩和することが大事です。
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救急科部長 竹中 洋幸
京都大学医学部卒
京都大学大学院卒
勤務歴:京都大学医学部付属病院、市立島田市民病院、康生会武田病院
専門分野:救急・総合診療科

枚方公済病院
枚方市藤阪東町1丁目2番1号
TEL 072-858-8233

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