ありがとう 交小桜|旧交野小学校 校庭でお花見会


またこの桜を見られる日が楽しみ



 樹齢70年を超える交野小学校の桜。同小学校の敷地内に令和7年4月開校予定の小中一貫校「交野市立交野みらい学園」の新校舎建設工事に伴い、同校の桜は正門の1本と堤防の何本かを残して、ほかはすべて伐採されてしまいます。
 開校以来、校庭で子どもたちを迎え、見送ってきた桜の思い出を伝えるための試みが始まっています。元々ソメイヨシノは種から育つのではなく、すべて挿し木や接ぎ木で子孫を残しています。PTAや地元が中心となり、「交野みらいの桜プロジェクト」が発足、私市にある大阪公立大学附属植物園の協力のもと、今回統合される交野小・長宝寺小・交野第一中の桜の枝を切り取り、挿し木で育てた苗木や、移植した桜を新校の校庭に植樹する予定です。
 地域の人々の思いを受け、子孫が引き継がれる「交小桜」。その最後の姿を見てもらいたいと、桜が満開を迎える4月2日と3日には、校庭内への立ち入りが許可され、お花見会が行われ、多くの人が訪れました。
 「家が近くで、校庭は自然が多く、毎年桜の季節が楽しみでした」「子どもが今年2年生になり、別校舎へ。5年生になりここへ戻った時に、また桜が見られるようになっていてほしい」などの声が。間もなく解体が始まる校舎には卒業生らが集まり、最後の桜と学校を惜しみました。  子どもたちを育み、やさしく見守ってきた学校の、桜の記憶。新たな『みらい』へとつなぐ願いが、叶いますように。