腎臓には腎がん以外にもがんができます。その代表的なものが腎盂がんです。どちらも腎臓にできる悪性のできもので、紛らわしいのですが、実は全く別の種類なのです。
 腎がんは腎臓の外側、腎実質という尿を作る部分にできるがんで、腎盂がんは腎臓の内側の腎盂という、作られた尿が集まってくる部分にできるがんです。症状としては血尿が最も多く、中には腫瘍による尿の通過障害を起こして腎臓がはれることで、背中の痛みを訴えて見付かることもあります。
 診断には、尿中の悪性細胞の有無を調べる尿細胞診検査や腎盂の造影検査が行われますが、最終的には内視鏡により直接組織を採取して調べる生検という検査で確定します。治療も腎がんとは少し異なります。というのも、腎盂に集まった尿はその後、尿管という細い管を通って膀胱に流れていきます。つまり、腎盂、尿管、膀胱というのは、連続した組織でつながっているため、手術は腎臓だけでなく、尿管と、さらに膀胱の一部まで切除する必要があります。
 手術以外の治療も腎がんの場合は手術で取れない部分に対しては、インターフェロンやインターロイキンという免疫強化薬もしくは分子標的薬という新しい薬を用いますが、腎盂がんの場合は、いわゆる抗がん剤が使われます。しかし、抗がん剤が効かないことも多いため、発見が遅れると、場合によっては腎がんよりも怖い病気と言えます。

泌尿器科部長 百瀬均院長 大山信雄先生
星ヶ丘厚生年金病院 
枚方市星ヶ丘4-8-1 TEL072-840-2641

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

トラックバックURL

*

ページ上部に