慢性腎臓病CKD 7  平成23年2月1日号

 これまでに慢性腎臓病CKDについて6回にわたってお話してきましたが、今回が最後となります。
 これまでの話を簡単にまとめますと、①自覚症状のない予備軍ともいうべき患者さんが多く、新たな国民病として認識されつつあること②喫煙や肥満といった、生活習慣病と関連の深いものが病気を悪化させる原因となること③検診や健康診断で行われる尿検査が診断に重要であること④CKDと診断された場合の治療では禁煙、減塩・低脂肪食、適度の運動といった日常の生活習慣に気を付けることが大事であることなどです。
 これらに加えてCKDが原因で起こる様々な合併症に対しては腎臓専門医による治療が欠かせません。中には、適切な治療にもかかわらず病気が進行し、腎臓移植や人工透析が必要となってしまう方もおられますが、例えば悪性疾患や生まれつきの病気と違って、自分の努力で予防したり、進行を遅らせることが可能な場合があることを知っていただきたいと思います。 ぜひもう一度、生活習慣を見直すとともに、検診や健康診断は必ず受けるようにしましょう。そして検査で異常が見付かった時は、そのままにしないで、できるだけ早く専門医の診察を受けるようにしてください。
 次回からは、やはり最近増加しつつある性行為感染症について、お話しをする予定です。

泌尿器科部長 百瀬均院長 大山信雄先生
星ヶ丘厚生年金病院 
枚方市星ヶ丘4-8-1 TEL072-840-2641

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