吉田医療新聞:植え込み型心電図記録計 ー 原因不明の失神の診断に ー

初秋を迎え、朝夕が 随分としのぎ やすい季節となりました。 皆様は「植え込み型心電図記録計」 というものをご存じでしょうか。
「植え込み型心電図記録計」とは、3年間もの長期間に渡って心電図を記録し、継続的に心臓をモニターすることができるUSBメモリーサイズの装置で、失神発作を引き起こす患者さんの原因検索に使用されます。欧米では10年以上前から使われていましたが、日本では最近になってようやく使用可能となりました。
記録された心電図は専用の装置から無線通信を使っていつでも読み出すことができ、失神した時の心臓の拍動に異常がなかったかを調べ、原因に応じた治療を行うことができます。そんなたいそうな物と思われるかもしれませんが、局所麻酔下で胸の皮下にわずか2cmの切開で入れることができ、所要時間もわずか10分程度と短くもちろん日帰りでの処置が可能です。
入れた後も入浴を含め日常生活に何ら支障はなく、診断がついて不要となれば簡単に取り出すことができますので、失神発作がある方は原因をはっきりさせるために怖がらず一度外来受診されてはいかがでしょうか。

毅峰会 吉田病院(枚方市北中振3-8-14)
TEL 072-833-1831
循環器内科部長 木戸 淳道

京都府立医大医学部卒業
日本循環器学会専門医
日本心血管インターベンション治療学会専門医・施設代表医

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です