娘の難病に挑む〜守りたい大切な笑顔〜

「いつか話し、立てる日が来るように!」と、切なる願いを



幸せな家族を突然襲った試練。それに負けず立ち向かう父親の姿があります。10月15日、ラポールひらかたで講座「生きること」(枚方市・枚方人権まちづくり協会主催)が催され、娘が難病「レット症候群」と診断され、啓発活動を行う谷岡哲次さん(枚方市・43歳)の講演が行われました。
谷岡さんの娘・紗帆さん(11歳)は出生時は異常なく順調に成長していましたが、生後10か月頃から、それまでできていたハイハイやお座り、おもちゃで遊ぶなどの動作が徐々にできなくなってしまいました。最初は診断がつかず、治療法も分からず、漢方や整体を試し、東京まではり治療に通いつめたことも。「自分の命に代えてでも治したい」、谷岡さんはあらゆる手を尽くします。
紗帆さんは、言葉を失い、手の異常な常同運動(手を口に入れたりする)が出現、運動機能を急速に失い、障害を併発する「レット症候群」でした。1万〜1万5千人に1人の割合で、女の子のみが発症する、治療法のない進行性の神経疾患です。
絶望と大きなショックを乗り越え、谷岡さんは「自分が研究を支援する」と、NPO法人設立を決意。以来、多くの人にレット症候群について情報発信をし、募金を呼びかけ、患者家族同士の連携も。さらに、研究者や政治家、製薬会社などに話をし、患者データの整理・収集、国際的シンポジウムの
開催に携わるなど、治療の開発につながる活動に奔走しています。
普段は工務店に勤め、家では精一杯、紗帆さんを慈しむ優しいお父さん。「できることが徐々にできなくなる恐怖」に対峙する紗帆さんの姿に苦しみ「親として何かできることを」と、運命に抗います。完治させたい!難病への挑戦を一歩一歩積み重ねます。

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