吉田医療新聞:心臓カテーテル治療⑥DCA(方向性冠動脈粥腫切除術)

秋晴れの快い季節となりました。いかがお過ごしでしょうか。
今回はステントという異物を入れずに狭窄部をカッターで削り取り体外に取り出すことができるDCA(方向性冠動脈粥腫切除術)という治療法について説明します。
DCAカテーテルは、バルーンカテーテルの上に電動式カッターが増設されていて、バルーンを広げながらカッターを適切な方向に向け、血管狭窄部位を削り取ることができます。その削りかすは、バルーンの先端に装着されたノーズコーンというゴミ箱に回収できる仕組みになっています。
この治療法が良いのは異物を体内に残さないため、血をサラサラにするお薬を術後に飲み続けなくてもいいところです。手術を控えている方、金属アレルギーの方(ステントは金属製)や若年者、特に女性(妊娠や生理で出血しやすいため)には最適の治療法といえるでしょう。しかしこの治療法は熟練の技術を要するため、できる施設は限定されているのが実情です。
幸い当院ではDCAカテーテルの経験も豊富であり、安心して治療を受けていただけますので、ご希望の方がおられましたらいつでも外来にお越しください。
毅峰会 吉田病院(枚方市北中振3-8-14)
TEL 072-833-1831
循環器内科部長 木戸 淳道
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京都府立医大医学部卒業
日本循環器学会専門医
日本心血管インターベンション治療学会専門医・施設代表医

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