吉田医療新聞:睡眠時無呼吸症候群

早いもので今年も締めくくりの時節となりました。今回は「睡眠時無呼吸症候群」についてのお話です。
睡眠中に呼吸が止まったり弱くなったりすることで、いわゆる睡眠不足となり日中に眠気がする病気で、日本国内に300万人もいると推定されています。
この病気の怖いところは眠気だけではなく、睡眠中に低酸素状態になることや、深い睡眠が取れないことによって交感神経が活性化し、血圧や血糖値が上がり、結果的に高血圧や糖尿病になってしまうということにあります。さらには急性心筋梗塞や脳卒中といった命を奪うかもしれない心血管病になる確率が一般の方に比べて数倍になることも知られています。
大半は肥満により睡眠中に上気道が狭くなることが要因ですので生活習慣の改善を行い減量することが治療のメインとなりますが、それでも改善しない場合には寝る際に装具をつけてもらうことになります。軽症の方は歯科装具を、中等症以上の方は鼻に持続陽圧呼吸装置を装着します。
1泊2日で睡眠ポリグラフィーという検査を行えば診断がつきますので、日中に眠気がある方、睡眠時のいびきや無呼吸を指摘された方は、一度検査を受けられてはいかがでしょうか。

毅峰会 吉田病院(枚方市北中振3-8-14)
TEL 072-833-1831
循環器内科部長 木戸 淳道

京都府立医大医学部卒業
日本循環器学会専門医
日本心血管インターベンション治療学会専門医・施設代表医

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