【星降る丘から健康便り】「もの忘れ」と「認知症」

認知症看護認定看護師は、認知症患者さんが何に困っているか、何を伝えたいのかを知るために努め、安心・安全な生活・療養環境を調整することが重要な役割です。院内では、臨床現場やもの忘れ外来などで個々に合わせた関わりの助言や相談対応を行っています。
さて、「もの忘れ」と「認知症」、同じように思われがちですが、実は違いがあります。加齢による「もの忘れ」は、誰にでも起こる年齢相応の状態ですが、「認知症」は脳の病気です。加齢によるもの忘れでは、すぐに思い出すことはできなくても、時間をかけて考えることやヒントをもらうことで思い出すことができます。
しかし「認知症」では、記憶の障害のため、食べたこと自体を忘れるなど、体験自体を忘れていることが目立ちます。そのため、何度も同じことを言ったり聞いたり、物の置き場所を忘れてしまい、探し物をすることが多くなるなど、今までできていた日常生活にも支障をきたし、周囲からの援助が必要となることも多くなってきます。何度も同じことを聞かれた方はつい「さっきも言ったでしょ」と対応しがちですが、ご本人は、毎回初めて言ったり聞いたりしているつもりです。
また、ご本人も「何かがおかしい」という不安な体験をされている一方で、ご家族の方も言いようもない不安な思いをされていると思います。
誰かに相談しにくく、ご家族で問題を抱えているのであれば、まずは早めに専門医を受診されることも大切です。
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当院には、様々な分野の専門及び認定看護師が在籍しています。症状や日常生活でのお困り事にはご相談ください。

認知症看護認定看護師:中野 加代子 さん
JCHO星ヶ丘医療センター
枚方市星丘4の8の1
tel 072-840-2641

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