腸・腸内細菌の健康が炎症や病気を抑える


 病気の原因を大別すると微生物、炎症、老化の3つ。前号の微生物に続き、今回は2つ目の炎症です。炎症による主な病気には、アレルギーや関節リウマチなど自己免疫疾患があります。花粉症など見た目に表れる炎症は自覚できますが、体内で起こる炎症、例えば血管の炎症などは、分かりにくく、厄介ですね。
 そもそも炎症は、体が傷ついた時などに治癒するための大切なプロセスですが、慢性的に続くと動脈硬化や糖尿病、がんやアルツハイマーなど深刻な病気につながってしまいます。現代ではコロナ感染による血管の炎症が問題です。 しかし、私たちの体は優秀です。不必要な炎症は抑制する力を持っています。その力を発揮するには腸内細菌の存在が欠かせません。昔から、アレルギーも腸内細菌が抑制することは判明しています。腸内細菌が増やすTレグ細胞が炎症を抑えるからです。
 最近の研究では、精神疾患の原因も脳の炎症であるという説が有力です。花粉症など、アレルギーでお悩みの方は、まずは元気な腸内細菌をたくさん育てましょう。ぬか漬けやお味噌汁がおすすめです。目に見える炎症の段階で改善策を持てば体内の炎症も防ぐことができます。
 次回は、病気の原因の3つ目の老化。東京で講演したドクターズセミナーの内容です。





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くずは統合医療クリニック理事長
日本メディカルハーブアカデミー主宰
日本がん難病サポート協会理事
一般社団法人 IPH 代替療法研究所
代表理事 佐藤 忍
サロン・ド・ノーブル




一般社団法人 インターナショナルプリベンティブ ヘルスケア(IPH)
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