気骨粗しょう症のお薬 平成21年4月15日号

 骨粗しょう症とは骨がもろくなる病気で、閉経後の女性に多く見られます。初期には自覚症状はなく、そのうち腰や背中の痛み・彎曲、大腿骨頚部(ふとももの付け根)、背骨などの骨折が起こりやすくなります。髪の毛は抜けながら生えて一定量を保っていますが、骨も同じで吸収されながら形成されて骨の量を維持しています。閉経後の骨粗しょう症では、吸収が多過ぎて骨がもろくなっています。骨粗しょう症は、骨量測定、レントゲン検査で診断できます。更に血液や尿検査から骨代謝の状態やカルシウムのバランスを診ることができます。
 骨折を予防する効果が確実にある薬剤としては、ビスフォスフォネート製剤(ボナロン、フォサマック、アクトネル、ベネットなど)と選択的エストロゲン受容体モジュレーター(エビスタ)があります。特に前者は骨の吸収を抑制することで、背骨、大腿骨とも骨折予防できる最も強い薬剤です。朝食30分前にコップ1杯の水で服用し、朝食までは横になってはいけない(座位、立位は可)という服用上の注意があります。毎日ではなく週1回だけ飲めば済む薬もあります。
 通常3~5年間は服用する必要がありますが、その後は一旦休薬しても数年は効果が持続するとされています。ビタミン製剤やカルシウム製剤などといったもっと穏やかなお薬もあります。
 骨代謝マーカーや骨密度検査などから、体に合った薬の種類と量、組み合わせ、投与期間を決めるのが良いと思われます。

診特定医療法人 三上会 総合病院 東香里病院
枚方市東香里1-24-34 TEL072-853-0501
http://www.higashikouri-hp.com 

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