褥瘡(床ずれ)を予防するために 平成21年12月15日号

 褥瘡とは、体重の集中する部位の骨と寝具に挟まれた皮膚組織が圧迫され、「血の流れが悪くなり、皮膚やその下にある組織が死んでしまう外傷」を言います。通常、私たちは睡眠時、無意識のうちに「寝返り」を打ち、体重が一定の場所に長時間かかるのを防いでいます。ところが、寝返りを打てないと、体の同じ所に体重がかかり、血の流れが停止します。これが長く続くと血液が通わず、組織が損傷し褥瘡ができてしまうのです。
 では、褥瘡はどのような人にできやすいかと言うと、①ほとんど日中、臥床(寝ていること)や車いすで過ごし、自分で寝返りを打つことが困難な方②食事を十分に取れず、やせて骨が突出したり、むくみのある方③関節が伸びずに固まっている方(関節拘縮)④寝たきりで尿失禁、便失禁が続いている方⑤高齢で発熱が続いたり、持病の状態が急に悪化した時などです。
 褥瘡の予防は、まず圧迫を取り除くことが重要です。状態に合った適切な褥瘡予防マットレスや車いす用クッションを使用すること、自分で寝返りが打てない方には定期的に体の向きを変えることが大切です。円座の使用や褥瘡周囲のマッサージは褥瘡を悪化させることがあるので行わないようにしましょう。そのほか、毎日皮膚を観察すること、またバランス良く食べて栄養を取り、皮膚の清潔を保つことも重要です。
 当院では、褥瘡外来を開設しています。お困りの方は電話でのご相談もお受けしています。

診特定医療法人 三上会 総合病院 東香里病院
枚方市東香里1-24-34 TEL072-853-0501
http://www.higashikouri-hp.com 

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