夜間頻尿その6 平成19年7月1日号

 
 眠りが浅い↓目が覚める↓トイレに行く、という仕組みで夜間頻尿が生じている人は、結構たくさんいます。当然これらの人は、十分な睡眠が取れれば夜間頻尿も治るわけです。では、十分な睡眠を取るにはどうすれば良いのでしょうか?
 まず、メリハリのある生活をすることです。人間には体内時計という機能があり、これが正しく働けば自然と夜には眠くなります。体内時計を正しく働かせるためには、早起きと規則正しい三度の食事を取ることが大切です。特に、朝起きた時にお日様の光を十分に浴びることが重要で、その結果として夜に脳内で、メラトニンという睡眠誘導物質が産生されるといわれています。
 次に効果的なことは短い昼寝です。午後に軽い昼寝を取ることが、夜の快適な睡眠につながるといわれています。この時、足を少し高くした姿勢で寝ると、以前に述べた夜間多尿にも効果的です。ただしあまり長く昼寝をすると、当然夜に目がさえてしまうので、30分程度でとどめるべきです。
 最後は入浴です。よく「体の芯まで温まる」といいますが、これは睡眠を妨げます。人間が眠る時には体の表面が温かくなりますが、この時内臓の温度はむしろ低めになっているのです。寝る前の入浴で温まり過ぎると内臓の温度が高くなり、睡眠に適さない状態になってしまうのです。入浴は早い時間にするか、寝る前であれば体の表面が温まる程度に済ませましょう。
 「夜間頻尿」については今回で終了。次回からのテーマに、乞うご期待!

泌尿器科部長 百瀬均院長 大山信雄先生
星ヶ丘厚生年金病院 
枚方市星ヶ丘4-8-1 TEL072-840-2641

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