吉田医療新聞:心不全の予後はどのくらい悪い?

皆様、新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
今回は「心不全の予後」、つまり「心不全になってしまうと余命はどれくらいか?」というお話をします。
心不全は重症度によってステージAからDまでに分けられていて、5年後の生存率は、高血圧や糖尿病といった持病がある心不全予備軍のステージAであれば97%、既に軽い心臓の病気を抱えているものの、ほとんど無症状であるステージBであれば96%、息切れや動悸など心不全兆候が出てくるステージCになると75%、人工心臓や心臓移植が必要なほど重症化したステージDに至れば20%と報告され、心不全ステージが進む毎に予後が悪くなるのです。心不全を進行させずに各ステージで食い止めることが極めて大切になります。そのためには前回にも話した「心不全を悪化させないための生活管理」である
(1)塩分・水分の管理
(2)風邪などの感染予防
(3)適度な運動
(4)禁煙と適量の飲酒
(5)内服薬の徹底
を行うことが重要です。
心不全ダイアリー(主治医にもらいましょう)のチェック項目に記入をして、しっかり自己管理を行いましょう。

毅峰会 吉田病院(枚方市北中振3-8-14)
TEL 072-833-1831
循環器内科部長 木戸 淳道

京都府立医大医学部卒業
日本循環器学会専門医
日本心血管インターベンション治療学会専門医・施設代表医

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です